仕事でもプライベートでもコミュニケーションを円滑にする秘訣~ジョハリの窓より~
新緑あふれる5月。
普段であればこの季節、5月病という言葉に象徴されるように、進学、就職、異動等で環境が新しくなり、心身の不調が出やすい時期でもあると言われています。
しかし、今年は新型コロナウィルスの影響で、緊急事態宣言が出される中、多くの<始まるべきもの>がストップしている状況で、別な意味で感染された方々はもちろん、外出等の自粛を迫られる人々にも心身の不調が出やすい状況と言えるのではないでしょうか。
そのような中、<新たな始まり>に備えて今できることを見つけて日々取り組んで行くことが大事になって来るのではないでしょうか。
その<新しい環境>に適応していくための手段の一つとして、<円滑なコミュニケーション>というものが挙げられます。
そして、コミュニケーションを円滑にするための一歩として、自分自身について知る必要があります。
さて、皆さんは<自分自身>というものをどの位知っているでしょうか??
例えばご自身の性格や行動の傾向、好き嫌いといったものをどのくらい知っているでしょうか?
自分が認識している自分と、他人から見た自分、それらは必ずしも同じものではないかもしれません!
コミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案されたモデルとして、''ジョハリの窓''というものがあります。
アメリカの心理学者のジョセフとハリーという人が考えたもので、この2人の名前を併せてジョハリの窓という名前がつけられています。
この''窓''というのは心の全体像を表したものなのですが、写真のように4つの領域に分けられています。
窓の左上は''開放の窓''と呼ばれ、自分にも、他人にも分かっている姿を表します。ここで言う''姿''というのは、自分自身の性格や行動の傾向、好き嫌いといったものを指します。
そして右上は''盲点の窓''と呼ばれ、他人には分かっているけれど、自分では気づいていない姿を表します。
そして左下は''秘密の窓''と呼ばれ、その言葉の通り自分には分かっているけれど、他人には見せていない姿を表します。
そして右下は無意識の領域と言っても良いと思いますが、''未知の窓''と呼ばれ、自分にも他人にも分かっていない姿を表します。
では、この窓は均等に4つの領域に固定されていて、変わることがないのでしょうか?!
決してそうではありません!!
変化をもたらす要因の一つは''自己開示''、そして''他者からのフィードバック''になります。
至極当然の事ですが、自分だけが知っていることを開示したり、他者から自分の気づかなかったことを指摘してもらうことで、解放の窓の領域は広がり、自己理解が深まることになり、多くの場合、コミュニケーションを円滑にすることにつながると言えます。
このことはプライベートでのコミュニケーションにおいてだけでなく、ビジネスにおいても同様のことが言えそうです。
例えば営業の仕事で提案するお客さんは、提案しようとしている商品やサービスに関心があって、現在の状況(困っていることなど)について友好的に話してくれる場合もあれば、大して興味がなく頑なな態度をとる場合もあると思います。
頑なな相手に対してこちらの関わりで心を開いてもらえた時は、秘密の窓の領域が狭まるかもしれません。
そして、「あなたはこんなことでお困りではありませんか!?」と、相手が気づいていない問題点、課題点を指摘してあげることで盲点の窓の領域が狭められ、相手側の自己理解が深まることになり、それがコミュニケーションを円滑にし、ひいては相手からの感謝を生み、成約につながると言えます。
こころの領域に''ジョハリの窓''を想定することで、それまでの自分についての認識のズレに気づき、それを受け入れることで他者とのコミュニケーションを円滑にする一助とすることが可能です!
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ここまでお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
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心理カウンセラー
根岸奈津代
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